専門診療・移植医療 テスト
小児重症心不全の診療
当院PICUでは、各種の心筋症(拡張型心筋症、肥大型心筋症、拘束型心筋症)や心筋炎、先天性心疾患、川崎病性冠動脈瘤などによって心臓のはたらきが損なわれてしまった重症心不全のお子さんの診療を行っています。
重症心不全の診療では、重篤な状態に陥ったお子さんを速やかに救命して、後遺症なく退院し、ご家庭でも元気で安全に過ごせるようにするのが最大の目標です。そのために、内科的な治療と外科的な手術を組み合わせ、お子さんにとってベストな治療になるように日々努力しています。
また、お子さん本人やそのご家族が病状に対して不安になることも少なからずあると思いますが、そうした不安に寄り添いつつ、細やかにサポートすることで安心して入院生活が送れるように心がけています。
小児心臓移植について
薬物療法をはじめとした内科的治療や血行動態の改善を目的とする外科的手術を最大限に行ってもなお改善の得られない重症心不全のお子さんに対しては、補助人工心臓の装着、そして心臓移植を検討します。当院は国内に6施設ある小児の心臓移植認定施設のひとつで、2010年に臓器移植法の改正により小児に対して国内での心臓移植の道が開けて以降、精力的に小児に対する心臓移植を行っています。
当院での15歳以下の小児に対する補助人工心臓装着および心臓移植の実績は下記のとおりです。
心不全のお子さんをお持ちのご家族の方へ
現在、他の医療機関で心不全に対する治療を受けているお子さんをお持ちのご家族の方で、補助人工心臓装着や心臓移植を含む心不全治療についてお知りになりたい場合には、まず診療を受けている医療機関の主治医にご相談ください。主治医から当院にご連絡いただいたのち、治療方法について当院でも検討し、セカンドオピニオンという形で情報をご提供いたします。日本国内における小児心臓移植医療の厳しい現状のうえでは、必ずしもすべてのお子さんが補助人工心臓装着や心臓移植を受けられるわけではありませんが、心不全に苦しむお子さんをひとりでも救うべく、当院としてできる限りのサポートをさせていただきます。